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納品代行の仕事

 
   

19歳で百貨店の納品代行の仕事をしました。
メーカーからの商品を百貨店の商品にして大丸に卸す仕事ですね。
なぜ、その会社かというと、安定してるし、高校の時にしていたアルバイトに近かったから「まぁいいんじゃないの」と思ってこの仕事を選びました。これといって大きな理由も、その仕事に対する情熱も持ち合わせていませんでしたね。

ただ、変わるきっかけがありまして、恋愛したんです(笑)
もう直観でびびっときたんです。「この人となんかあるんじゃないか?」ということで、出会って一週間で告白をしたんですよね。
でも「タイプじゃない」とかって言われてふられました(笑)
それでも諦めきれないからなんとか一緒にいれる時間をつくって、そのうち付き合えるようになっていったんですね。

“幸せにしたい”
この想いが人生を変えましたね。
今まで目的も目標も情熱もなかった僕が「こいつを幸せにしたろう!!!!」と、情熱を持ち出したんです。
まっすぐ、それしか見えないぐらいでした。
何気なく入った仕事でしたが「幸せにする為に頑張ろう!!」と思い、毎朝5時に起きて出社して、残業もたくさんして、このままいけば養っていけるんじゃないかと思えて希望もわいてきました。
そうやって頑張っていくと、周囲は頑張りを認めてくれるんですよね。
仕事を認めてくれるので、だんだんその仕事が楽しくなってきました。
しかし、ある一言でその会社を立ち去ることになるんです。
ある時、60歳ぐらいのおっさんが「そんな残業ばかりして、そんなに金が欲しいのか」と言ってきたんです。
「褒めてくれるのかな?」と思っていたらそんなことを言われたので、その言葉にカチーンときてしまって、「こんな会社におったら俺の人生おもんない。」と思って5年間働いたその会社を退社してしまいました。

 
   

自分の人生とは

 
   

辞めて自分の人生について考え始めたんですが、今まで全く何も考えてこなかったから何をしていいかもわからなかったんですよね。

そんな時、高校時代のあの一緒につるんでいた友達から連絡がありました。
「何もしてないんだったら、料理教えたるから一緒には働こうぜ。」

ちょうどその友達も前に働いていた会社を辞めたところらしく、一緒に焼き肉屋で働くこととなりました。
焼き肉屋で一緒に働きながら料理を教えてもらったんですが、どちらかというと、仕事に対する考え方や生き方を教りました。
特にプライドの持ち方です。
たとえば他店に食べに行った際に、「このお店いいねぇ。美味しいねぇ。」とさらっと言った事がありました。
その時に「何を言ってんねや。もっと自分の店を良くしていく為に、この店の良いところや悪いところを見ていかんかい!」とぼろかすに怒られたことがありましてね(笑)
当時は「なんで怒られてんねやろ?」と思っていましたけどね(笑)

そうこうしているうちに、「この店では自分の人生拓けんなぁ」と思うようになりました。
というのは、その会社がトップダウン式な経営だったのからです。
自分の主張なんて全く通らないし、面白くなくなって辞める事になりました。

 
   

友達の店に

 
   

28歳の時、その焼き肉屋に誘ってくれた友達が独立をするというのでその店についていくことにしました。
内容は創作料理で、今は下火ですけど、当時は注目されていました。
料理の勉強をしようと思っていたんですが、ただ、人の問題が多かったんですね。
最初は結構普通だったんですが、いつの間にか行列が出来る店になってしまいました。
毎日朝から仕込みしてバタバタして、やっと仕込みが終わったと思ったら今度は営業やーと言った感じで休める日がありませんでした。
僕は何年間かはそこでやっていこうという決意があったのでそれを苦痛と感じることはありませんでしたが、アルバイトの子達は気持ちがついていかず、不平や不満が出てくるようになりました。
アルバイトの子は、飲食店はゆったりして忙しいイメージなんてなかったらしく、アルバイトの子のモチベーションを維持する為に話すといったことが多かったです。
そうやって、人を管理することを現場で学んでいったんですけど、ほんまにやる気ある人じゃないと大きくならないということを感じるようになりました。

 
   

価値観の違い

 
   

その店はすごいスピードで店舗を増やしていって、一時期はニューヨークにまで店を出していたこともあります。
この会社を大きくすることもやりがいとして持ってたんですが、人を大事にしてないなぁ思うようなことがありました。
「ほんまに人が生き生きするってことはどういうことなんだろう?」と思ってて、一日14時間働いて「明日がある!頑張ろう!」とか「将来ここで身につけたことは絶対役にたつから!」といってみんなには言っていましたが、果たしてそれは本当なのだろうかということを思うようになっていました。
自分で考えていても仕方がないと思い、会社にそのことを相談すると、「そんなことは今考えている余裕はないから。もっと大きくするぞ!」というようなことを言われてしまいました。
そのことが一番大きくて、この会社と自分の価値観は違うと思ってしまい、自分自身でお店をやっていく時期かなとも思いました。
結局その会社はというと、その後つぶれてしまいました。
寂しいことですが、”どうやって人に喜んでもらうか?”ということを考え、知識を蓄えることが大切なんだと感じましたね。

 
       
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