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市役所時代 負の遺産

 
   

高校は野球ばっかりで、全く遊んでなかったし、働き始めてお金を稼ぐようになると、土日休みで、17時で仕事上がれるからね。 お金があって時間もあると、遊ぶんだよね(笑)
先輩にも「お前社会人になったら酒ぐらい知っとかんといけんぞ」って言われて誘われて、連れてってもらえるんだけど、おごってもらえるのは一回目ぐらいで、みんな家族とかもいるから、「お前の方が給料は少ないかもしれんけど、自由に使えるお金はお前の方が多い!」って言われて割り勘になっていきました。 そして働き始めた当初は、大卒や、専門学校卒業の同期に負けたくないと思って、「市役所で一番みんなに顔を覚えられている新人さんになろう」ということを決めてて、誰よりも元気よく挨拶をしてたから結構いろんな人に気に入られててね。 いろんな部署の人から誘われて、そうやっていろんなところにいっているとお金が無くなっていくじゃん?
それで「ちょっとお金ないんですけど」って言っていたら「お金借りてきたらいいよ。みんな借りてるよ。」という軽い感じで銀行でのお金の借り方を教えてくれました。 そうやってお金を借りて、飲みに行っていたら、足りなくなってきて、今度は消費者金融へ。
当時19歳だったから、19歳ってことだけ伝えるとお金を貸してくれなかったりするんだけど、市役所で働いていることを伝えたらすぐに貸してくれてね。 そうやって、銀行と消費者金融からお金を借りて飲みにばっかり行っていました。

そして、気がつけば借金¥800万に。 ¥800万ぐらいになると返すのに時間かかるなぁということを感じてきて、市役所内にも借金をしている人がいて、その人が借金を返す為だけに働いているような人でした。 そんな人を見ていると、「まずはこの借金を一発逆転で返済しないと、借金を返すだけの人生になってしまう!」と思って心の底から借金を返すことを誓い、市役所を辞める事を決意します。

 
   

市役所を離れ、借金返済へ

 
   

市役所を辞めるのはとても時間がかかりました。
辞めるまでに最低9ヶ月前までに言わないといけなくて、総務部の人に言ったらいつの間にか市役所全体に辞めることが広まってて、毎日毎日入れ代わり立ち代わりでみんなが説得しにきたりね。 今思えば本当にありがたいんだけど、当時はもう辞めて借金を返すということしか頭になくてね。
そして市役所のその後は歩合制の営業の仕事へ。
ロシアの絵や、浄水器を売る営業でした。
月々最低額は払っていたけど、利子が膨らみ、借金が減らない。
それに人間の根本は変わってないから、あげくには「大丈夫これからもっと稼げるようになるから!」って言って借金返済にあてるお金を使って毎日飲みに行ってました(笑)

でも、営業だから売り上げが伸びないときもあって、そのうち月々の最低返済額も返せないようになっていきました。 そして、遂に親に連絡が… 親は目が飛び出るぐらいびっくりしていて、「利子が増えて借金が返済できない」ということを伝えると、親父が消費者金融を全部まわってくれて、「これだけ利子を払っているから元金だけにしてもらえませんか?」と頭を下げてくれたんです。最高に情けない瞬間だった。 でも、おかげで利子がなくなりました。
親父に「一攫千金を夢見るんじゃなく、決まった給料で一所懸命働いて返してみろ。今回は言う事を聞け。」ということで福井県の工場で働くことになりました。 その時はちゃんと働いて、ちゃんとお金を稼いでいたんだけど、急に不景気になって、だんだん休みが多くなっていって、給料が減っていきました。
あまりにも給料が減って借金返済へのお金がまわらなくなってきたから、工場を辞めて、その後は大阪に2、3ヶ月いたんですが、地元鹿児島に戻って地道に返すことにしました。 鹿児島では化粧品の販売なんかをやりだして、そのうち、夜の仕事もやりだしてね。 ナンバー2まで上り詰めて借金は順調に返していました。
まぁでも親父と約束した、まともな生活ではなかったけどね(笑)

 
   

骨髄移植

 
   

そんな生活をしていた時に、骨髄移植のお知らせが。 市役所にいたときに、漫画に影響されて骨髄移植のドナー登録をしていたんだよね。 変わりたい変わりたいっていっていたんだけど、これで何か変われるかな?って、思って骨髄移植を受ける事にしました。
移植を受けるときには「あまり痛くないですよ」っていわれていたんだけどね。超痛くてね(笑) 骨髄移植については、いろんなエピソードがあるけど割愛します(笑)

骨髄移植を受けて何かが変わった気がして、「次会った女の子と真剣に付き合おう」って決めたの。 そうやって真面目に付き合い出したのが今の奥さん。
真剣に付き合おうと思って、「一緒に暮らそう」って言ったら、「言わないといけないことがあるんだよね。」って彼女は言って、彼女は子どもを連れてきました(笑)
「真面目に付き合おうって決めた途端これかぁ…」って思ったけど、でも男って見栄っ張りだし、「借金はたくさんあるけど、一人ぐらいならなんとかできるだろう」と思って子どもと一緒に暮らすことにしました。

 
   

書との出会い

 
   

そんな彼女の実家はコンビニを経営していました。 そのコンビニは彼女が彼女の元夫と一緒に経営していたんだけど、元夫が違う人と出て行ったらしくてね。 そのまま彼女と両親が切り盛りをしていたんだけど、なかなか売り上げも上がらなくて、経営の聞きに貧していました。 真剣に付き合っている彼女が困ってるわけだから、男としては手伝わずにはいられないよね。 そしてコンビニを手伝うことに。 給料は激減しましたが、その時には借金もほとんどなくなっていましたから、給料を借金返済に当てて、彼女の給料で生活していくみたいな感じでしたね。

そんなある日、彼女と「もっと早く返したいなぁ」という話をしてたら、彼女が急に「路上で書とか買いてみたら?できるんじゃない?」という軽い感じで路上にでることになりました。

そういうことで、モノは試しで路上でポストカードなどを売っていくことになりました。 その時はまだ筆ペンでポストカードを書いてはいたかなぁ。 当時はあまり真剣にはしていなくてね。 どちらかというと、本業という感じじゃなくて、仲間作りをしている感じだったかな。 その頃には彼女の両親とも一悶着あって、彼女と一緒にコンビニも辞めていました。

辞めてからは、過去にイベントをしたりしていた時の繋がりでイベントをしたり、路上に出たりしてたんだけど、気がつけば、路上だけで生活できるようになってて、その頃には借金もなくなっていました。

 
       
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